【動画シナリオ】就労継続支援における環境調整と作業指示のポイント

【導入】
就労継続支援では、継続的に就労できる場所を提供することが大切です。
ただ作業を用意し遂行するだけではなく、提供できる作業や環境、利用者のことを考慮して現場を設計する必要があります。
利用者への作業指示に一貫性を持たせ、利用者の不満やトラブルを減少させることで効果的な環境調整が可能となります。
この動画では、環境調整と作業指示を効果的に行うためのポイントを学びます。
 《事業所の作業の特徴を理解する》
事業所の作業の特徴を理解するためには、これら3つのポイントがあります。
①作業を工程ごとに切り分ける
②切り分けた工程を分類する
③工程ごとの精度を把握する
 ひとつずつ見ていきましょう。
①    作業を工程ごとに切り分ける
就労継続支援では、請負業務や自主製作、店舗運営など作業の種類は多岐にわたります。
どの作業形態でも、いくつかの工程に分けることができ、例えば自主製品を作る場合は、一つの商品を作るまでの過程を細かく分解できます。
請負業務では、製品を準備し、作業を行い、とりまとめ、確認し、納品するまでの工程に分けることができます。
また職員が普段行っている作業から、利用者に任せられる仕事を切り出すことで利用者に適した作業が生まれる場合もあります。
②切り分けた工程を分類する
工程を分類することで、その特徴を整理することができます。
分類の例としては
・単純な繰り返し作業
・複数の工程を組み合わせた作業
・協働して行う作業
・コミュニケーションなど応用が必要な作業
・自分で判断をする必要がある作業
などがあります。
③工程ごとの精度を把握する
また、各工程の精度を把握するために利用者の能力を考慮するポイントがあります。
・手先の器用さや作業速度、作業を理解する能力
・連携作業において、コミュニケーション能力や相手の状況を考慮できる能力
・応用が必要な作業や判断を伴う作業での適応能力や判断能力
これらの必要な能力を把握することで、各工程の精度を明確にすることができます。
このように、工程の分類と精度を把握することによって、事業所での作業の特徴を理解できるようになります。
売り上げるためだけではなく、利用者が作業しやすい環境を用意するという視点を持つことを可能にし、利用者に合う業務内容を選択することが可能になります。 
《事業所の作業の狙いを明確にする》
次のプロセスでは、分類と精度を把握したそれぞれの工程での狙いを検討し明確にしていきます。
たとえば
・単純な繰り返し作業であれば、利用者の導入としてのやりやすさを狙いとする。
・少し複雑な作業工程であれば、導入後のステップアップを狙いとする。
・協働や連携が必要な作業では、コミュニケーションをしながら作業を促し利用者を飽きさせないことを狙いとする。
などがあります。
 作業の狙いが明確になると、職員の作業指示も一定の方向性に向かいます。
利用者の導入として用意された作業には丁寧な指示が必要ですが、ステップアップを目指す場合は、利用者の判断を尊重するような指示になる場合もあり、
協働や連携による作業では、多少の私語を許容しつつ進捗を確認しながら指示を行います。
職員が各工程の狙いによって作業指示が変わることを理解し、浸透させるためにマニュアルを用意することができれば、一貫性のある作業指示が可能になります。
【利用者の不安や不満を解消する】
就労継続支援での利用者の不安や不満の代表的なものは、作業指示のバラツキと作業のミスマッチが挙げられます。
作業工程を整備することでどのように対策し調整できるかを考えます。
・作業指示のバラツキ

利用者が作業していて、ある職員には認められて、ある職員から注意されるような環境は、利用者にとって大きなストレスとなり、何が正しいのか分からなく、ただその場の員に従わなくていけないという無力感を植え付けます。

その状況を回避するためにも関わる職員が作業の狙いを把握することが大切です。
関わる職員が作業の狙いを把握することで、その作業に求められる精度に合わせて、バラツキなく作業指示をすることが可能となります。例えば、精度がそこまで求められない作業であれば、利用者自身のやりやすい方法で作業を行ってもよい旨を伝えることができ、逆に高い精度を要求される作業の場合には、統一した作業工程で品質を維持する旨を伝えるなど、統一した一貫性のある作業指示が可能となります。

・作業のミスマッチについて

利用者に作業に従事してもらって、中々結果が出ない時があります。結果が出ない作業に従事していくのは、モチベーションを大きく下げる要因にもなり、仕事を継続していく自信を失わせかねません。
こういった時に、作業工程が区切られていれば、他の作業を依頼することが可能です。

また、その作業がどのように分類されているのかを職員が把握していれば、従事した作業の結果から、利用者の適性が分かるので、適性に合う作業を把握し、作業のミスマッチを防ぐことができます。


いくつかの作業を工程ごとに分けて考え、それぞれの狙いを明確にしておくことで利用者へ適切な指示が与えられ成果があがるため利用者のモチベーションを維持することができます。


そのために、利用者の作業ができない、作業に不満があるという状況に対して、利用者の課題として取り上げるのではなく、作業指示の一貫性の無さ、提供している作業の問題など職員がつくる環境の問題を検討し、改善していくことが大切です。

このような姿勢での取り組みは、今ある作業で結果を出すように利用者を指導するという姿勢から、利用者にはどのような作業が合うのか?という視点から見ることを可能にし、自然と利用者の特性や適性などを把握しようという、課題よりも強みを探す姿勢となります。

このように、利用者の強みを探して結果を出せる環境を作れれば、利用者の不安や不満は自然と解消されていきます。

まとめです。
作業を始める前には、作業工程を分け必要な精度を把握し作業の目的や狙いを明確にすることで、作業指示が一貫し、利用者が就労しやすい環境が整います。
作業分類と目的を職員が共有することで、利用者の特性に合わせた作業割り当てが可能になりミスマッチを防ぐことができます。
利用者の不満を回避することで、生産品質の向上に繋がります。

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○作業工程を分けて必要な制度を把握し、その目的や狙いを明確にすることで利用者が就労しやすい環境が整う
○作業の分類と目的の共有で利用者の特性に合わせた割り当てが可能になる
○利用者の不満を回避し安定したサービス提供が可能になる
 
【支援者として取り組み】
作業工程の特徴と利用者の特性を把握して就労が適材適所となるよう工夫しましょう。
利用者へのフォローアップや利用者からのフィードバックの機会を設けましょう。

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○就労が適材適所となるよう工夫すること
○フォローアップやフィードバックの機会を設けること
 
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